2023.12.21
その他
コミュニケーションスピードを高めるITツールであるSlackの特性を、メールを活用した場合との違いを踏まえながら紹介します。
コミュニケーションのスピード、報連相のスピードが速まっています。
ITツールによるところが大きいと思いますが、様々なコミュニケーションツールの浸透の結果、目の前で会議を行なっていても同時並行で他の業務の報告を受けたり、相談に対しての意思決定を行うなどの場面が当たり前になってきていると感じています。
以前であれば「内職するな。会議に集中しろ」という場面ですが、現在では目の前の会議を行いつつ、同時並行で様々なプロジェクトを進めても良いというように変わってきたという感じです。
コミュニケーションスピードを高める代表的なITツールとしてSlackが挙げられます。このようなツールの特徴としては、手間を極限まで減らすという所にあります。メールを活用した場合と、Slackを活用した場合で考えてみましょう。
メールの場合は宛先を設定し、メッセージを入力、ファイルを添付して送ります。Slackの場合は、ある程度グループ分けされたチャネルをクリックして、メッセージを入力、ファイルを添付して送ります。
リアクションする場合(連絡を受けたという確認)も、メールの場合はメールを返信する必要がありますが、Slackの場合は、「リアクションする」で絵文字・記号で反応をするだけでも、確認したことが伝わります。
参考コラム:曖昧になりがちな「連絡」(こちら)
このようなコミュニケーションのワンクッションにかかる負担を、極限まで突き詰めて減らしたITツールが、Slackを代表とするITツールと言えます。
プロジェクトに新しいメンバーが入ってきた際、メールの場合は既存の重要なメールの共有が必要ですが、Slackであれば、既存のチャネルに新しいメンバーを追加するだけで、過去のコミュニケーション内容やファイルが共有できます。既存のコミュニケーションや業務フローの中で蓄積したナレッジを気軽に共有できる点が、Slackの特徴です。
参考コラム:ナレッジマネジメントのポイント「業務フローと共通言語が情報共有の壁をこえる」(こちら)
Slackは、コミュニケーションをより負担なく行えるようにする事で、迅速なやり取りを可能にします。極端な話、他の会議やお客様との打合せの中でも、簡単なリアクションが出来るようになります。
一方で、コミュニケーションがリアルタイムにどんどん流れていきますので、依頼したタスクが相手の中で自然と流れてしまい、失念されてしまうリスクがあります。また、過去のコミュニケーションの経緯をまるごと共有するという点では優れていますが、情報の要点を絞って共有する形ではなく、検索性はもう一歩です。
現状、目の前で進んでいるプロジェクトのコミュニケーションツールとして活用し、タスク管理やナレッジマネジメントは他のツールが良いでしょう。逆に、コミュニケーションのスピードがそれほど求められるわけではなく、ナレッジの蓄積などを目的とする場合は、別のツールが良いという事になります。