2023.05.23
ナレッジマネジメント
FAQのナレッジマネジメント コンタクトセンター・ヘルプデスクに求められる問題解決のポイント
カスタマーサポートの業務の費用の中で、人件費が占める割合は60%~70%と言われています。その人件費のうち、問題解決にあたる部分が60%をこえるという報告があります。
もちろん、具体的な比率は会社や商品によって変わってきます。ただ、問題解決に要する人件費が大きな割合を占めているという傾向は多くの会社で共通しています。
そのため、コンタクトセンター・ヘルプデスクの生産性をあげていくためには、この問題解決のノウハウをどのようにナレッジ共有していくかにかかってきます。
通常は、FAQの精度をあげる取り組みを行います。問い合わせが多い項目を、お客様がホームページ上で、検索できるようにして、コンタクトセンターに問い合わせが来る前に、インターネット上で解決ができるようにします。同時に、インターネット上のFAQに限らず、FAQを軸に、担当者同士の情報共有を進めることで、解答に必要な時間の削減も考えるようにします。
問題は、製品の開発サイクルが短くなっていることによって、Q&A集を整備することが大変になっているということです。新商品は、店舗の棚に置いて貰える確率が高まりますし、お客様の買い替えも促進できますので、このサイクルが短くなるのは仕方がありません。そこで、完全なQ&Aの整備が難しいので、なんとか、社内のナレッジ共有を進めて、内部の対応スピードを高めることが考えられます。
しかし、製品種類が非常に増えて、育成コストがどんどん増えています。業務の難易度が高くなり、ストレスも増えているため、離職率も高くなっています。高い育成コストがかかり続けてしまうという事が発生するのです。
解決の方向性としては、FAQを都度、構築するのではなく、電子マニュアルの検索性を高めて、お客様の解決力をたかめていくことです。もちろん、お客様に強要する事は難しいのですが、検索性を高められれば、社員の対応力が高まり、問題解決に必要な時間が短縮することができます。
もう一つは、大変でもしっかりと誠実にFAQを構築するということです。FAQの内容を充実させ、検索ができるようにしていくことで、お客様がサイトに訪問することが増え、コンテンツマーケティングに繋がりますし、顧客の問い合せ情報を社内で共有していくことで、商品開発やマーケティングでも活用できます。顧客獲得やマーケティングにも生かせるという視点で、顧客対応に投資をするというのも一つの方向性として考えられます。