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リモート環境での研修 ~ リモート環境でもポイントを押さえれば十分な効果を期待できる ~

2023.06.04

その他

中堅企業でもリモート研修が当たり前に。対面に劣らない、むしろ効果的な学びの場として注目されるリモート環境。その成功の鍵を紹介します。

目次

  1. リモート環境での研修
    1. 中堅中小企業でも、ZOOMでの研修が「当たり前に」
    2. リアルな研修よりリモート研修の方が効果があるという声も
    3. いかにリモート環境において「ディスカッション」を実現するか
    4. リモート環境下でディスカッションを実現する注意点
        ① 事前環境の設定
        ② ブレイクアウトルームにおけるディスカッション内容の把握
    5. 最後に

リモート環境での研修

1-1. 中堅中小企業でも、ZOOMでの研修が「当たり前に」

コロナ環境の中で、ZOOMなどを活用したリモート研修を実施する事が一般的になってきています。特にPCスキルが高いIT企業や大手企業に限らず、中堅中小企業でもリモート環境下での研修が行われています。

私個人の経験で言えば、昔ながらの置き薬を営んでいる配置薬の会社や、自販機に飲料を補充する自販機オペレーションを手がける会社でも、リモート環境下での研修を実施させて頂きました。それまではリアル(対面)環境で実施していた「成果発表会」といった内容も、リアルでは集まらずに約20箇所の営業所からリモートで参加する形式で、混乱無く、効果的に実施ができると感じています。

 

1-2. リアルな研修よりもリモート研修の方が効果があるという声も

リモート研修を実施した会社の幹部も「少し前までは、ZOOMでの会議さえもイメージが出来なかったのが、ZOOMで研修を行い、手応えを感じることができて急激な変化を感じている」と話をされています。

運営側からは、以前は研修となると研修会場の手配や移動など、人数によっては準備の負担が大きかったが、今は研修の負担が少なくなったという声が聞こえてきます。受講生側からも、目の前に画面があるので逆に理解がしやすくなった、ZOOMを活用することで良いレベルで研修が実施できると感じたので自分も色々と活用してみたいなどといった感想を伺いました。

 

1-3. いかにリモート環境において「ディスカッション」を実現するか

講師側からすると、リモート研修の効果を実現する上で一番のポイントになるのは、ZOOMのブレイクアウトルームの活用であると感じています。

※ブレイクアウトルームとは、リモート環境の中で小部屋の割り当てができ、グループミーティングやグループワークができる機能です。 部屋の割り当ては、自動でも手動でもいつでも切り替えることができます。

目の前にパソコンがありますので、下手をすると内職が気軽にできる環境下で研修を実施する必要があります。そのため、ブレイクアウトルームを効果的に活用し、ワークショップ形式でディスカッションを軸に進める事が大切です。

 

1-4. リモート環境下でディスカッションを実現する注意点

① 事前環境の設定

ZOOMでディスカッションなどをする場合、当たり前ですが、パソコンとヘッドセット(音声)の設定が大切になります。普段からZOOMやGoogleMeetなどを利用している場合は、大きな混乱はないのですが、そういった環境に慣れていない場合は、パソコンが古かったり、音声や映像が十分に機能しないこともあるため、事前準備が必要です。

もう1つの注意すべきは、リアル(対面)とリモートが混ざる場合です。リアルを前提にしたリモートはどうしても、リモートで参加する側の配慮が少なくなりますし、ディスカッションの際には、リアル参加者とリモート参加者の双方の音声をマイクが拾ってしまい、議論の妨げになるということがあります。

以前から良く実施されていたリアル環境の研修にリモートで一部のメンバーが参加する形より、ベースをリモート環境として設定してしまった方が効果が期待できると感じています。

② ブレイクアウトルームにおけるディスカッション内容の把握

ブレイクアウトルームでは、ファシリテーターと議論のやり方を事前に確認しておけば、初めての方でも大きな問題なく、ワークショップ形式での研修が実施可能です。事前にファシリテーターを決めたり、ファシリテーター用に投影用の資料を準備したりすることで、効果的に進められます。

一方で、講師側がディスカッションの情報を効果的に吸い上げる工夫が大切です。ディスカッションであがった内容を、研修の内容に組み入れることでより一層効果は高められますが、ブレイクアウトルームでは、一部のルームに訪問できても、いくつかの良さそうなテーブルを回るということがなかなか難しいです。
80名ほど参加した研修では、講師側の人数を増やして、各テーブルで検討されていた内容を、チャットなどで共有することで、研修を効果的に実施したことがありますが、運営側の人員が必要になります。
そこで、講師が複数のデバイスを活用してZOOMに参加し、画像や音声から良さそうなテーブルを見つけるという形をとってみたところ、十分にテーブルの議論を吸い上げることができました。

 

1-5. 最後に

以上の内容を実施した会社からすると、やってみると「当たり前に」なって、それほど特別なことでなくなるということですので、リモート環境だから、コロナだからと人材育成を限定的なものにするのではなく、効果的な活用に是非チャレンジしてみると良いでしょう。

ZOOM環境で実施する研修だからこその会場や環境の設定はありますが、それほど、難しい内容ではありませんので、ご関心がある方は気軽にご相談下さい。